硬い木、強い樹木のリスト(日本・世界)
硬い樹木の一覧
木を選ぶうえで重要なのが耐久性と硬さです。あまりに柔らかい木はすぐに白アリの餌となってしまいます。ここでは硬い木とその特徴を調べて簡単にリストアップしてみました。一般で言われているような杉やヒノキのような柔らかい木材と比較して硬い木という意味ではなく、硬度という客観指標に基づいた本当に硬い木の一覧です。
目次
針葉樹
カヤ
- 硬さ-硬質
- 耐腐食性-強靭
- 耐摩耗性-強靭
カヤは日本の関東以西に分布する針葉樹です。カヤはイチイ科カヤ属の常緑針葉樹です。カヤは日本国内の屋久島~福島県あたりに生息しています。カヤの木は生育に時間がかかるため建材としてはほとんど流通していません。カヤの実は食用とされます。
カラマツ
- 硬さ-硬質
- 耐腐食性-強い
- 耐摩耗性-強い
カラマツは松科カラマツ属の落葉針葉樹です。カラマツは日本の固有種で中部地方~東北地方の高地に生息しています。カラマツは日本の針葉樹の中で唯一落葉する高木です。カラマツの材質は硬いですが、割れや狂いが生じやすくそのままでは建築に使いづらい板材です。
広葉樹
モクマオウ
- 比重0.95
- 用途:工芸品
極めて硬い。
リュウキュウコクタン
- 比重0.74~1.21※
- 用途:小物
モンゾより軟らかい。
イスノキ
アカガシ
- 比重0.80~1.05
- 用途:道具類・山車の車輪など。
外国の木
海外の木の比重について。ちなみにラワンの比重は0.4程度です。
アオコクタン
- タイ産
- 比重1.15
- 用途:仏壇・箸など。
アフリカンブラックウッド
- 東アフリカ産
- 比重1.2
- 用途:楽器など。
アンジェリンラジェッタ
- ガイアナ産
- 比重0.99~1.03
竹のごとく加工しづらい。
キングウッド
- ブラジル産
- 比重1.2
ローズウッドの仲間。芳香あり。
シマコクタン
- インドネシア産
- 比重1.08~1.09
- 用途:仏壇・床柱など。
スネークウッド★
- ガイアナ産、スリナム産など。
- 比重:1.30
- 用途:杖・ドラムスティックなど。
世界で最も硬い木のひとつ。
チューリップウッド
- ブラジル北東部
- 比重0.96
- 用途:楽器・工芸品・高級家具など。
チンチャン
- タイ、ミャンマー産
- 比重0.94~1.04
- 用途:床柱・仏壇、細工など。
僅かに芳香あり。
デザートアイアンウッド
- アメリカ~メキシコ北部のソノラ砂漠
- 比重0.85~1.20
- 用途:最高級品の柄。
パロサント
- パラグアイ、アルゼンチン産
- 比重0.99~1.10
- 用途:数珠・高級家具
ピンクアイボリー
- アフリカ南部
- 比重0.90~1.05
- 用途:箸・柄など。
ブラジルウッド
- ブラジル原産
- 比重0.98~1.28
- 用途:バイオリンの弓・象嵌
ホンコクタン
- インド、スリランカ、ミャンマー、タイ、マレーシアなど
- 比重0.8~1.20
- 用途:床柱・工芸品、楽器など
ホンシタン
- タイ、ミャンマー、カンボジア、マレーシア、ベトナムなど
- 比重1.09
- 用途:床柱・仏壇・箸など。
ホンジュラスローズウッド
- ホンジュラス
- 比重0.9~1.09
- 用途:楽器・家具・化粧単板
マグロ(真黒)
- アフリカ
- 比重1.03~
- 用途:楽器・箸など。
モンゾ
- アフリカ南部~東部
- 比重1.2
- 用途:楽器・仏壇。
木の硬さナンバー1ともいわれる。
ラパチョ★
- 中南米
- 比重0.91~1.20
- 用途:建築資材・橋梁
リグナムバイタ★
- 中米、カリブ海沿岸部、南米北部
- 比重1.20~1.35
- 用途:数珠・仏壇など。
レッドサンダー
- インド、スリランカなど
- 比重1.20
- 用途:数珠・細工品など。
ウリン
- 東南アジア
- 比重0.85~1.14
モパーネウッド★
- アフリカ南部(モザンビークなど)
- 比重1.08
正露丸のような匂い。
その他の木
- コーカスウッド(比重0.9)
- タンボチ(比重0.96~1.04)
- ミレシア(比重0.95~1.03)
- ココボロ(比重1.10)
参考文献
木の香りや入手先まで書いておりDIYやリフォームに便利な本です。シロアリに強い木と弱い木
これまでの筆者の経験では、果物系の木は総じてシロアリに弱いという印象を受けました。オリーブの木でもその年のうちにボロボロになっていました。シナ系の杭もまたその年のうちに白アリに食害されていました。また杉もシロアリが大変好むようであり、松も畑に放置しているとシロアリの巣になっていました。森林から飛んできた種子から生えた謎の木も翌年には中身が空っぽになるほど虫に好まれるようです。レッドロビンも観察した結果、ダメですね・・・。その一方でビャクシン類といいますか、コニファーは割とシロアリが来なくて、枯らせた後も食害されることなく避けられていました。ゴールドクレスト、ブルーアイスは筆者が栽培した経験から枯れた後でもシロアリに強いと思います。もしかしたら一部のヒノキ科の植物はシロアリに強いといえるかもしれません。
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